訪問先 / 山中製菓株式会社
代 表 / 代表取締役社長 中西謙司


今回の経営者訪問は、全国的に珍しい手づくりキャンディーを製造している山中製菓株式会社さんにお伺いし中西謙司社長さんのお話を聞いてきました。

【会社の沿革】
 今年で創業76年を迎える山中製菓さんは中西謙司社長で3代目の社長であり、初代社長は製菓組合の会長を務めるほどの老舗の製菓メーカーである。オートメーションではなく、熟練した職人が一本一本丹精込めて作り上げる。開発から製造、出荷まですべて自社で行い、多品種小ロット生産に対応できるため取引先から高い評価を受けている。

  製菓メーカーは品質にはとても厳しく管理しなくてはいけない。窓があれば雑菌等が入り込む可能性がある為、外窓を完全に閉鎖したが、飴の煮炊きの工程において工場内が高温になり、夏場は冷房が利かなくなるほどの暑さになる。「なんとかならないかな!」と苦悩の日々が続いていた。そんなある日好機が訪れる。娘さんと中部電力の電力館に遊びに行った時、「電気なら熱は出ないよな」と思い、その場で相談し、担当者にも精力的に協力して頂き、実用化にこぎ着ける事が出来た。

【作業環境の改善のメリット】
 こうして作業環境は暑さから解放され効率が上がった。さらに省エネ省コストにも繋がった。また、この業界は工場環境が悪いので若者がやりたがらないために職人の高齢化が進んでいるが、工場をオール電化にした事で新卒の採用が増えたとのこと。

確かに工場内の職人さんを見ると20代や30代の若者がほとんどで活気にあふれている。

さらに、こちらから製菓メーカーに営業しなくても、この工場を見てもらう事で受注を頂く事が多くなったそうだ。

【今後の抱負】
中西謙司社長は「今後は自社の強みをさらに活かし、取引先のマーケティングをサポートし、健康食品の開発に力を入れていきたい」と語る。今後の展開が楽しみです。

取材 藤岡功